難関国家資格のひとつである「建築士」。
この資格を活かせる仕事は、設計業務以外にも多く存在します。
単に収入アップのためだけではなく、自由な働き方や年収アップのための転職・独立のためのスキルをつけることができるのが副業の魅力です。
では、建築士の資格保有者が在宅ワーク可能な副業とはいったいどのような仕事なのでしょうか。
この記事では、専門性が高く、高い収入を目指せる順にご紹介します。
建築士の資格・経験が活かせる在宅ワーク可能な副業と収入
建築士は仕事場所を選ばずに働けることから、在宅ワークが可能な仕事は多く存在します。
しかし、専門性の高さや難易度によって収入や将来性はさまざま。
あなたが「副業」をしたい理由は何なのかによって、選択する必要があります。
具体的に5つの仕事と内容、収入の目安をご紹介します。
専門性&収入【高】:設計
専門性も収入も高い「副業」が、本業と同じ業務を行う設計業務です。
知り合いからの紹介で仕事をしたり、依頼されて手伝ったりといったケースがあります。
専門性が高いため、クラウドソーシングで募集されることはめったにありません。
建築士の副業としては、知り合いからの紹介や依頼が一番多いパターンです。
人脈が間違いなく広がりますし、勉強にもなります。本業のスキルも必然とアップすることでしょう。
専門性&収入【高】:パースデザイン
自分以外の設計者が描いた図面を3DCGパースにするパースデザインの仕事です。
図面を読み取り三次元の図面が描けるのはもちろん、魅力的なパースにするためにはセンスも必要。
設計と同じく高度なスキルを要するので、クラウドソーシングでの募集はまれです。
パースデザインはお客さんに見せる完成イメージなので、出来が悪かったり納期に間に合わなかったりすると失注につながってしまう重要な仕事です。
品質や納期において信頼を構築しづらいクラウドソーシングではなかなか難しく、案件が少ないと考えられます。
専門性&収入【中】:ブロガー/アフィリエイター
建築士の知識や経験に関する情報をブログやSNSで発信することで収入につなげるのが、ブロガー/アフィリエイターの仕事です。
働く場所や時間など自分の裁量で副業ができる一方で、ブログ作成・SEO・SNS運用など建築以外の勉強が常に必要。
完全成果主義の世界なので収入が作業量と比例する保証はなく、真剣に取り組んでも最初の数カ月〜1年は無収入の覚悟で始めましょう。
一方で、うまくいけば安定して収入を得られるようになります。
専門性&収入【中】:図面のCADトレース/施工図
CADソフトを利用して、設計図や施工図の画像データからCADデータを作成する仕事です。
その図面のジャンルに関する知識があり、CADソフトが使えれば業務が可能。
クラウドソーシングサイトを参考にした収入の目安は、「Jw_cadによる手書き・建築図面CAD化で10,000~20,000円」。
案件も多く、納期が短い急募案件となると報酬がこの倍額程度になることもあります。
専門性&収入【低】:Webライター/記事執筆
建築に関する知識や経験を活かして、記事やコラムを執筆する仕事です。
これまでライティングの経験がない方でも、クラウドソーシングのサービスを使えば比較的容易に仕事を見つけることができます。
設計やCADのスキルがいらないため報酬は低額ですが、本業の閑散期で短期/単発の仕事を探している人や、人脈に頼らず仕事を受注したい人におすすめです。
クラウドソーシングサイトを参考にした収入の目安は、「建築士の資格や経験談の記事作成で1記事2,000文字で1,000円~4,000円」。
ライティングの基礎知識を身に付け、前途のブロガー/アフィリエイターを目指すこともできるでしょう。
建築士が在宅ワークで副業をするメリット
建築士の資格を持っていれば、在宅ワークでできる副業が多いことが分かりました。
では実際に、建築士が在宅ワークで副業をするメリットを3つご紹介します。
【1】収入が増える
建築士に限らず、副業を始めるきっかけの多くが「収入を上げたい」という理由から。
例えば、本業で収入を1万円上げるのはなかなか難しいことですが、副業なら最速1カ月で可能です。
収入が増えることによる利点は、下記のとおりです。
・貯金ができる
・投資ができる
・奨学金を早く返済できる
・生活や心にゆとりが持てる
・外食や外出を気軽にできるようになる など
これらは、ほんの一例です。
収入が増えることでどのような暮らしが手に入るか、考えてみましょう。
【2】新しいスキルを身に付けることができる
例えば、先ほど副業のひとつとしてご紹介した「図面のCADトレース/施工図」の場合。
本業では携わることがない分野の図面を描いたり、自分以外の人が描いたパースデザインのトレースを行ったりすることで、勉強になります。
デザインの分野ではない施工図等のトレースを経験すれば、建築の現場の知識も広がります。
建築士の副業はスキルアップにつながり、本業にも活かすことができるでしょう。
【3】新しい人脈を作ることができる
将来的に転職・独立を考えるなら、色々な世界を知って社外の人脈を作っておきましょう。
副業をして新たな人脈を作ることで、新しい世界や業界、会社のルールを知り視野が広がりますよ。
建築士が在宅ワークで副業をするデメリット
【1】ミスをするリスクがある
副業を行えば行うほど、関わるプロジェクトの数が増えます。
本業と副業、または副業同士で仕事内容が混乱してしまい、ミスをするリスクが高まります。
【2】忙しくなる
建築士は、ただでさえ忙しいと言われる仕事です。
夜間や休日を副業に費やすことになり、余暇の時間は激減するでしょう。
当然のことながら忙しくなるので、最初のうちは特にそれなりの覚悟が必要です。
建築士の在宅ワーク可能な副業の探し方
ここからは、建築士が実際に「在宅ワーク可能な副業」を探すおすすめの具体的な方法は下記の3通りです。
【1】クラウドソーシング、マッチングサイトを使う場合
まずはインターネットで「クラウドソーシング」「仕事 マッチング」等と検索してサービスをいくつか探します。
それぞれのサービスのサイトやアプリ内で、「設計」「建設」「パース」等と希望する仕事のジャンルを入れて在宅ワークが可能な副業を見つけましょう。
手数料が発生するため単価が安くなりがちですが、仕事の案件は多いです。
【2】求人サイト(Indeed等)を使って業務委託・アルバイトを探す
在宅ワークが可能な副業は、求人サイトや求人誌等で業務委託・アルバイトを探すことも可能です。
フルタイム正社員の求人だけが掲載されているサイトも多いため、雇用形態で「業務委託・アルバイト」を選べるかを登録前に確認しましょう。
業務委託・アルバイトが選べる求人サイトの定番は、テレビコマーシャルでもおなじみの『Indeed』です。
近年は、在宅ワークや副業可能な求人のみ取り扱うサイトも増えてきていますよ。
【3】知り合いやこれまでの人脈を使う
業務委託として仕事を依頼したい人は、知り合いやこれまでの人脈を使えば意外と簡単に見つかることもあります。
そのためには、普段からSNSを活用し、コミュニケーションを取ったり、自分から発信したりすることも大切です。
つながりがある人の方が安心感があり、長期的に発注してもらえるケースも多いです。
- 将来的に独立を目指す人は、パースデザインや設計を選ぶ
- 一度業務を請け負った相手からまた次も仕事を依頼してもらえるよう、人脈を広げ、つなげる
在宅ワークをしたくて独立を目指しているけど、人脈がなく自分で営業が苦手、収入に不安があるなら「パッチワーク式在宅CAD」の記事もご覧ください。